インタビュー

占い師のつぶやき①

カードを通じて、一人一人の心の奥底にある感情に寄り添う

タロット占い師のななおさんにインタビュー①

ななおさんプロフィール : 

1989 年長野市生まれ、同市育ち。専修大学卒業。
https://www.instagram.com/nanao.tarot/

現在の職業は、タロット占いとのことですが、これについて教えてください。

タロットカードの、一枚一枚のカードからメッセージを読み取ることが主な仕事です。

0:愚者、1:魔術師、2:女教皇、3:女帝、4:皇帝、

5:教皇、6:恋人、7:戦車、8:力、9:隠者、10:運命の輪

11:正義、12:吊るされた男、13:死神、14:節制、15:悪魔

16:塔、17:星、18:月、19:太陽、20:審判 、21:世界

タロットカードは78枚で構成されていますが、そのうちの22枚は大アルカナと呼ばれ、パワーが強く、象徴している範囲が広い特徴があります。そして、残りの小アルカナと呼ばれるカードと一緒に混ぜて鑑定します。(占い師によっては、大22枚のみ使う人もいますが、どちらも使うことで、より広範囲に見られるので、私は両方使いです)

タロットカードは、一枚の絵に色々な情報が込められています。例えば、上記の6番のカードは恋人というものですが、良い出会い(恋愛的な意味で)、パートナー運の良さ、自分にとっての居心地の良い選択(恋愛以外でも)と幅広い解釈ができるのです。

昔は「あなた不幸になるわ」というような予言っぽい人が流行っていました。占いというと、「未来予言」のイメージが強いかもしれませんが、私が手掛けるのは、自分に物差しを向けるものですね。今は、本当に行きたい方向はどこだろうね、と考えるツール。コーチングのような、元々備わっている力を思い出すためのものです。

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<鑑定の流れ>

①お客さんのお話を聞く

まず私から、気になることや鑑定したいテーマを伺います。多いのは、恋愛運、仕事、生き方、自分の使命などですね。占いはスピリチュアルなものではありますが、個人の鑑定は接客業的な部分はあるので、本人のニーズに合わせた話から始めるのが基本です。

②鑑定開始

恋愛、と言われたら恋愛をテーマに、カードをシャッフルしていきます。出てきたカードを見ると恋愛に対する気持ちや温度感が分かるので、そこから話を広げていく感じです。

引き続きシャッフルし、カードを並べていきます(スプレッド・展開)。占い師の数だけ、スプレッドの数があり、更に人と悩みに合わせて、スプレッドを変えていきます。

※シャッフルが終わって展開する前に、実は本カードとは別に、今の人生のテーマのカードをお客さんに引いてもらうとのこと。必須ではないけれど、それを一回引くことで、話を整理でき、人生のテーマをぶれずに話せるそうです。

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タロットカードって、一枚でも、様々な解釈ができるんです。だから同じカードが出たとしても、占い師の数だけ、読み解きの数があるんですね。例えば日頃から、チャレンジが尊いと思う占い師もいれば、失敗しないことが尊いと思う占い師もいる。その日頃の思考回路が、解釈や伝達方法を作り上げていくんです。だから、その読み解きの結果を伝える方法は、占い師の世界観だと思っています。

面白いのは、「最初に知りたい」というお客さんの本質的なテーマは別だったりすることです。以前鑑定したのは、恋愛を見てほしいと言っていたお客さん。鑑定を始めると、本質的な悩みは恋愛ではなく、転職するかどうかでした。

結婚願望のある彼女さんと、まだ無い彼氏さんが一緒に来て、彼女から結婚できるか聞かれたこともありました。その時は、カードも「明らかに2人が別の方向性をみてる」ことを示すものが出たので、言葉を選んで、今は別の方向性に意識が行ってるから、結婚する前に、たくさん話した方が良いということを伝えました。(当時、彼氏の方がワンドの2が出てた  )

※ワンドの2番は、どっちの方向に行こうか迷っている場合に出る、どっちに踏み出そうか、と考えている状態

そもそも、誰かに相談したい、と思う時は視野が狭くなりがちな時。お客さんの反応を見てみると、「ですよね~」 みたいな反応も、驚きの「え?これ?」みたいな反応も、両方ありますね。気まずいカードが出ることも、勿論あります(笑)。 占い師仲間でも、話題になるのは、そういう時の伝え方だったりします。

自分のことを話す、って時間がかかる行為なので、鑑定には最低20分はあると嬉しいですね。イベント用に10分プランはありますが、あっという間に時間が経ち、表面的な部分で終了となりますが、60分あると、お客さんからも質問が出てくるようになり、その質問も、深くなるのが分かります。もちろん、人間同士のやり取りなので、歴や実力で決まるものではなく、占い師とお客さんの相性もあります。だから、私の占いで当たらないな~と思われて、吹っ切れて、他で頑張るのも悪いことだと思っていません。

タロット占いに興味を持ったきっかけについて教えてください。

少し長くなりますが、そもそも小学生入学前より「生きにくい」と思っていたこと、小学生の時のカードの出会い、その後最終的に、生き方を模索する中で占いを利用した時、それでも人生に役立たず(笑)、自分でやろうと決意したことがきっかけです。

自分の世界観を大切にしている子どもでした。大人が言う正解と自分が考える正解が違う。そう気が付いて集団行動に違和感を覚え、いじめられたりして学校はずっと嫌いで。物心がついた時に、相手の正解を探す癖が出来てしまい、手のかからない子でいよう、と決意していました。閉塞感のある地元も好きになれませんでした。

一方で、両親が読んでくれた昔話も、民話とかミステリーといった不思議なものも大好きでした。占いは小6くらいに雑誌の付録(「ちゃお」のDr.リンにきいてみて!)でタロットカードに触れて、その時は夢中になって遊んでいました。絵が好きで、カードをシャッフルして、出てきた答えが現実とリンクしている、その現象がただ面白かった。その後の中国の陰陽思想のあるタロットカードを使ったりもしました。

が、その後いじめに遭ってから少しずつ疎遠になりました。占いをしても、翌日から現実が好転する訳じゃない。とにかく現実がしんどすぎて、スピリチュアルに助けを求めても、意味が無いなって感じてました。スピリチュアルって、実は現実的なところが本質だったりする。自分で乗り越えなきゃいけないけど、当時の自分でやることに向き合う余裕が無かった。気持ち的にも、ちょっと占おうかな、とも思えなくなって。占い師になるまでアンチ占い・アンチスピリチュアルでした。

当時は、周りが考えるまっとうな人間像と自分が心地よくいられる像に乖離がありました。私自身は本来は、喋らない人だったのですが、やばいと思って話す努力もしていました。

大学で上京し、新卒で神奈川の集団塾の入社しました。いわゆるブラック企業での勤務が始まりました。毎晩3時に駅ビルで寝る生活となり、出勤する時に一度、駅でセクハラおじさんに絡まれたことあったのですが、その人ですら(!)素で驚くくらい、泣いてしまったこともあります。4ヶ月で身体も心も限界となり、長野へ戻りました。その後、長野で建設業で営業事務を約4年務めましたが、営業さんも、お客さんもよく言えば熱い方々で。人間関係などの理由で鬱病になりました。退職時に思ったことは、どうしよう、レールを外れてしまったということ。目の前が真っ暗になりました。心療内科に通い出したのはこの時です。躁鬱病を抱え、2年ほど引きこもり生活も経験しました。とにかく、「現世が無理すぎる」と思っていました。レール以外の人生を知らず、例えば個人事業主といった他の生き方も知らなかった。自分の命を終わらせようとしたことも、一回ではありません。

その後、在宅で働ける手段を探し、イラストも好きだったので、デザインを学び始めました。金銭的にも安定して仕事も楽しい反面、だんだん任されることが増えて仕事のスピード感が上がり、思い詰めて「ひとりブラック企業」となってしまう。このままだと再度病むと感じ、違う道を探すことに。このままだと違う、でも何をしたらいいのか。病院では教えてくれないと知ってるし、ビジョンをつくるビジネス講座とかも受けてみたけどさっぱり。「消えたい」気持ちを抱えつつ、「生きていたいと思える熱量の元になるもの」を知りたかったのが、この時期です。

そこで偶然「再会」したのが占いでした。ビジネスについて相談したり、他に全て試した後、インターネットで占いを見つけて、そんな手段があったな、と思い出した感じです。

記念すべき再会後の占いの感想は「あんま当たんないじゃん!」だったのですが(笑)、

「Aです」って答えがでれば「いや違う!」と消去法をしたりして、占いの鑑定を使って、さらに自分で分析し始めました。まだ占いアンチではあったものの、自分の感情や気持ちを一つ一つ確かめていくためのツールとして利用。お金も無かったけど、ちょこちょこ色々な占いを利用するように。

ただメッセージが欲しい、開運アクションが欲しい、と思っていた時期でした。通院していた病院で「私は何がしたいんでしょうか?」と聞いても、自分がわからず、色々な占いで聞くようになりました。当然、お金がなかったので、10分程度の短い鑑定しか受けられず、本音を伝えず婉曲な質問ばっかりするので、当然ながら全然納得できないまま終了。もう自分でやろう!と思い、昔好きだったタロット占いを本格的に学び出しました。タロットカードをやる中で、「今の自分」「今の気持ち」を深く見ることができることに気がつき、感銘を受けました。「自分の声が分からない」私にぴったり!だと。

そのうち、仕事するなら「人ともう少し関わりたい」と思うようになったんです。好きで、もっとタロットに触れていたい、自分以外の人も占ってみたい、それで少しでもお金になるならめっちゃ良いかも!と飛び込みました。この段階ではタロット占いの知識はそれなりにあって、人のことを占ってみようと決意。タロット占いの鑑定を始めて3年になります。

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