長崎旅2025 ②

あれ?今どこにいるんだろう、と思いながら目をこする。旅行中、目が覚めて一瞬自分がどこにいるか分からなる感覚が好き。昔、そう誰かが言ってたのを思い出した。

そうだった。今、私達は長崎市のホテルにいる。日の出が東京よりも遅くて、確かに南にいるんだと実感。横で寝ている娘は、長崎に到着してから特によく寝ていた。ドイツから日本までも長旅だったけど、東京から長崎もまた長かった。私たち大人にとっても旅は興奮する。だから、赤ちゃんにとっては尚更だ。その変わり続ける風景を不思議そうに見ていた娘の眼には、一体どんな風に映っていたんだろう。

長崎市では、大学生の時に知り合ったKちゃんと待ち合わせをした。お互い社会人生活が始まって数年経ち、会社の話をするようになったのが最後に会った7年前。それだけでも感慨深かったけれど、出島ワーフで再会した私は母親に、Kちゃんは一か月後に出産を控える妊婦になっていた。住む場所も変わり、ライフステージも変わっていっても、10代、20代、30代と再会出来るということが何よりも嬉しかった。初めてKちゃんから長崎出身と聞いた時に「行ってみたい」と思ったけど、未来の娘と一緒に会う事が叶うだなんて、過去の自分が聞いたら喜ぶはずだろうなあ・・・!

食事が終わり、一緒に訪れたのは出島。観光パンフレットで読んで以来、いつか一度来てみたいと思っていた場所だった。日本史では長崎は貿易の場所として習うけど、「砂糖を保管する一番蔵」「銅を計量する組頭(くみがしら)」という建物の説明を聞いて、当時の貿易の解像度がぐっと上がっていった。そして出島内にある旧長崎内外クラブというカフェでミルクセーキを注文した私達。当時の外国人と日本人が交流を深めた歴史的な建物で、また長崎のローカルフードを味わう。それはそれは贅沢な時間だった(一度は完全に姿を消した出島を、復元してくれてありがとうございます、という気分)。

生まれて初めて訪れた長崎は、県全体が穏やかな空気に包まれているような場所だった。聞こえてくる方言も、どこか標準語よりも優しくて暖かい。ちなみにKちゃんは、私と話す時は標準語で、旦那さんとは方言で話している(そして方言だけで話すKちゃんを初めて見た)。長崎の方言、と一口に言っても、Kちゃんは島原市出身で、長崎市で育った旦那さんはKちゃんの父と会話する時に分からない言葉があるとか。ということは、長崎本当の中部も北部も、離島もまた方言の世界が広がってるんだろう。対馬なんて大きいから、方言も複数あるのかもしれない。ちなみに出島ワーフのレストランでKちゃんの上記の話をパートナーにしたら、僕も方言で育ったなあ、と言ってて、え?私だけ標準語?と気が付き、地元の人しか分からない方言が話せる人がちょっと羨ましくなった。

長崎に来る前、NEXTWEEKENDというメディアで観光名所を調べていた。その時に見つけた「わざわざカメラを持って出かけたい」という言葉を、現地についてすぐに思い出した。この事だったんだ。地理的に坂が多く、ちょっと上ると「山や海(正確には湾)も必然的に視界に入る。だから、常に「絵になる」風景やカメラに収めたくなる瞬間に溢れてる。

私達が訪れたのは9月の上旬だった。酷暑のピークは過ぎたけど、「歩くだけで、体力が奪われる」暑さで、旅行中はずっとショートパンツを履き、タンクトップを着ていた(ふと見たら自分がルフィみたいという衝撃)。一歳の子どもを連れたレストランの食事も、その後の出島訪問も、間違いなく「肉体労働」で、食事中に娘がぐずった時は、もうすぐ親になるKちゃんと旦那さんに「お二方の近未来です」と思わず伝えてしまった。原爆ドームや、他の場所も行きたかったけれど、12キロの娘を抱えての移動はなかなか大変だったから、未来の旅程に入れようと決めている。

それでも、地理的にも心理的にも少し遠い場所だった九州が、この旅で「近い場所」になった。また会いたいと思ってる友人に会えた。それが、今回の旅の素晴らしい収穫だった。日本で一番島が多い県、長崎。伊能忠敬先生も、さぞかし計量時は情報まとめに苦労したことでしょう。次は、日本に来たいと思ってくれている義妹の家族と長崎を再訪して、ゆっくり時間を過ごしたい。その時も、飛行機の窓から長崎が見えたら感動してしまうのだろう。海の綺麗さに、そして小学生の時に社会科の便覧で見て驚いた、あの島の数々が目の前に広がっていることに。

おまけ◆長崎市では、ANAクラウンプラザホテル長崎グラバーヒルにお世話になりました。途中、あまりにも暑くて近所の八百屋で梨を購入した時、果物ナイフが無いことに気が付きフロントで相談。すぐに、綺麗にカットして部屋まで持ってきてくれました。その心遣いがとっても嬉しかったので記録。また、朝ごはんに長崎のメニューが多く、地元の食材やレシピを楽しめました。

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